この建物は北側に日本屈指の交通量を誇る甲州街道に面し、それに対し南側は中低層の住宅群に面しており、都市の動と静の狭間となる敷地に位置しています。
北向でかつ甲州街道という幹線道路は居住空間としては決して魅力的な要素とは言えませんが、この地域はケヤキが街並に季節感を与えながら生き生きと存在していることから、視覚的に対峙するための開口部を積極的に作りました。
住居内は仕切壁の無い南北の細長い形状で動と静を視覚的につなげるのと同時に、風の通り道を確保し、可動家具によるスペース分けを行えるようにし、居住者に対する多様性も対応した集合住宅となっています。
ケヤキに近づく開口部(北側)
北側の甲州街道には生き生きとしたケヤキが都市環境の四季を表現しています。
そのケヤキを望む開口がリズミカルに並び、アクセントを加えています。
ケヤキのある北側立面 |
室内から北側開口を見る。眼前のケヤキは2階から6階まで階ごとに違った表情を見せてくれます。 |
避難階段に出るとケヤキに飛び込んだよう。 |
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アクセントとなる避難階段。 |
ケヤキに覆われる北側立面。 |
ヒカリを浴びる開口部のある外観(南側)
北側に対して南側はすっきりとした色合いとデザイン。
室内にたっぷりのヒカリを取り込んでくれます。
ひかりあふれる南側立面。 |
飛び出た構造柱。柱を外側に出す事ですっきりとした室内空間を |
エントランスポーチ杉板型枠のコンクリート壁に突起をつけて |
人をもてなすエントランス
共用部は単なる通過点ではなく、エントランスは人を迎え、共用部分では居住者を楽しませる
これが集合住宅としての顔をつくります。
オーナーオリジナルのフォントで訪問者を |
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タイルを飛び石風に敷き詰め、 |
不揃いな反射光ひかりのデザイン。 |
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シックなデザインから |
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待ち合わせや打ち合わせの為のサロンスペースエントランスは単なる通過点としてでなく、ホテルのラウンジの |
シンプルでミニマムな共用廊下
共用部として最小のデザインにとどめ、塗料の材質で空間の雰囲気をつくったり、ちょっとした気遣いを加えてみたり、
派手過ぎず、そして地味過ぎずそんな共用空間としました。
ひかる共用廊下天井面は塗装仕上げですが、ビニール系の塗装を使用し、光沢を |
おまけ雨の日等両手が塞がって困りませんか。 |
完全フリーのワンルーム
南北に細長い約40㎡のワンルームタイプですが、居室内に大型両面収納家具が1台置いています。
この大型家具の移動により、居住者のライフスタイルにあわせて自由な空間をつくり出すことができます。
スキップフロアの自由空間このタイプは60㎝のスキップフロアでポケットエリアを作り出し単調になりがちな住戸内にリズムを与え、 |
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家具の移動で空間づくり |
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段差下の大型収納段差の下は引出し式の大型収納。 |
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フラットフロアの自由空間Aこのタイプはフラットタイプが積み重なった場所にあり、天井、床とも段差はありません。 |
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天井の高い部分。3m超の天井高。シーリングファン(天井扇)で空気環境の |
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スキップ-フラットフロアの積み重ねスキップ-フラットと上下に積み重ねることで、 |
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フラットフロアの自由空間Bこのタイプは床はフラットなバリアフリー居室ですか、上階はスキップフロアの住居のため天井に段差ができ、 |
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日差したっぷりの南側開口。 |
ケヤキを望む北側開口。 |
家具の移動で空間づくり |
こころ踊る水廻り
キッチンのスケールを一般的な40㎡クラスの部屋に対してワンサイズ大きくし、機能性を充実させ、
また、洗面浴室は南側に配置し、かつ、バルコニーへ直結させつことで、明るく楽しく、こころ躍る日常生活を
楽しんでもらいます。
明るさもあるひろびろ独立キッチンこの広さでの住居では広すぎるくらいのキッチンスペース。 |
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雰囲気たっぷりのトイレ間接照明とピンスポットで落ち着いた雰囲気を演出しました。 |
バルコニーとつながる明るさたっぷりの洗面浴室この浴室は居室の南に位置し、清潔感あり明るさありの最高のスペースです。 最上階の部屋からは富士山が眺められます。 |